【魔王の秘書】第2話 この征服は事件になる
鴨鍋かもつ先生の作品「魔王の秘書」の第2話です。
前話では、世に勇者が生を受けるのと同時に魔王が300年の時を経て復活を遂げるという物語のプロローグ的な回でした。
そして魔王の秘書に就任した一人の女性・・・。
魔王の前に伏すこと無く、世界から人間を根絶やしにするべく立ち上がったのでした。
命が惜しいので。
奴隷ではありません。秘書です。
魔王の秘書となった彼女、魔界の魔物達は何でもいいなりになる奴隷として彼女に接します。
「結局は〜、オレたちの奴隷ってことでしょ?」と言い寄るも、怯むことなく「それは違います。」「あなた方とは平たく言えば同胞です。」と答える彼女でした。
そんな彼女の堂々とした態度に、むしろ魔物の方が怯んでいる状況・・・。
この魔界、みんな気弱なのですが、大丈夫なのでしょうか・・・
魔王を手のひらで転がしだした秘書。
魔物の中には、人間である彼女を魔王の側近としておくのはいかがなものかという反対意見も出ていましたが、そんな意見に魔王は耳を貸そうとしません。
実は彼女から「もし勇者がこの白までやってきた時、人間が裏切り、魔王の秘書として構えていた方が、勇者は困惑し、絶望感を抱くでしょう。」と吹き込まれていた為でした。
この女、自分の命と地位を守るためにうまい布石をしてますね。
RPGの常識なんてくそ食らえ。
RPGの常識、勇者が冒険を始める場所には弱い奴しかおらず、魔王の城に近づけば近づくほど魔物は強くなっていきます。
そんな常識、魔王の秘書が許しません。
速攻、世界征服。
「レベルの高い方は勇者の故郷に直行で、そこでまず一気に勇者を叩きます。」と提案、神官や僧侶も手にかけ、援軍の足止め、武器防具などの強奪などを残りの魔物で分担することでなんと・・・
最短75時間での世界征服完了という数字がはじき出されたのです。
思わず人間界を心配してしまう魔物達なのでした・・・。
そうなんですよね。
昔っからRPGをプレイしては、なんでいきなり強い敵が出てこないんだろう・・・と不思議でたまりませんでした。
有能な秘書がいなかったからだったんですね。
じわじわ恐怖に至らしめる作戦も・・・
魔王から計画に現実味を欠くと指摘された秘書は、先ほどの作戦は魔王軍が理想の状態であることが前提で成り立つと弁解します。
時間はかかるがリスクが低い策もあるという彼女は、淡々とその作戦について語り始めるのでした。
その作戦とは・・・
生産が盛んな農村地帯に病原体を仕込んで、各国へ感染を広げ、新たな作物が育ちそうな場所にも毒を盛り飢餓や生活難による暴動を狙い、弱ったところを一気に潰そうという作戦でした。
兵糧攻めみたいなエグい作戦ですね・・・。
秘書が作戦を話せば話すほど、魔物達は哀れみの表情になっていくのでした・・・。
戸惑う魔物達・・・有能な秘書。
これは困ったぞ・・・。大丈夫か人類、大丈夫か魔界・・・。
今後、勇者と魔物達のどんな戦いが繰り広げられていくのか・・・。気になりますね。
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ギャグのおもしろさを伝えるのは難しいので、是非読んで欲しい1冊です。
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