コミック読書レポート #こみれぽ

ヤングジャンプ No.53(11/29発売) で私のベストは「ヒトヒトリフタリ」でした。

ヒトヒトリフタリ
Life52 Black Action

今回は相対的ベスト

今回はレギュラーで感想を書いているテラフォーマーズ（第29話 [STORMY RADAR 嵐の予感]）がベスト。次点は群を抜くものがなく、このヒトヒトリフタリという作品が一番現実を映していて「いいなあ」と思った作品です。

生放送に現れた春日総理

福島第一原発の四号機を視察した際に同行した署長ら職員と国民とがテレビで見守る中、使用済み燃料プールの水を飲んで見せた春日総理。その春日総理が今度は館村さんがニュースキャスターを務める報道番組の生放送に姿を現しました。

この「館村」というキャスターですが、マンガを見れば誰がモデルかすぐに分かります。絵も名前もそうですが、語り口や姿勢もよく描かれていると思います。

春日総理、前代未聞の発言

その報道番組で館村キャスターに春日総理が切り出したセリフが「私は原発視察後の健康診断を拒否しています。放射性物質と病の因果関係が証明できないからです。」そして、国民に春日総理自身が検査した方が良いか決めてもらおうと言い、さらに続けて「もし検査をすることになったら、私の体の状態をリアルタイムでお伝えする。」と宣言しました。

館村キャスターも、「うまいな。総理が生放送にきた理由はこれだ。」と心の中で呟き関心しています。

作品は作者の強い主張だからこそ。

春日総理の報道番組生出演の前後に別の展開もありますがそこは割愛します。さも現実かの様に、現実では言えないまっすぐなメッセージを投げ掛けられるところがこの作品の素晴らしいところだと思います。それなりに圧力や読者からの賛否両論等ありそうですが、作者の高橋ツトムさんには強い意志で頑張ってもらいたいものです。